アンソロジー『ロシアのクリスマス物語』


ロシアのクリスマス物語
ロシアのクリスマス物語イワン・セルゲーエヴィチ他  田辺 佐保子

群像社 1997-12
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 今回も過去に書いた記事をサルベージ。季節外れだが、クリスマスの短編集。

 収録作品は以下13作。
  ・「クリスマス」 シメリョフ
  ・「ザリガニの鳴いたときに ―クリスマスの怪談―」 テフィ
  ・「イーダ」 ブーニン
  ・「クリスマス物語」 ゾシチェンコ
  ・「クリスマス」 ナボコフ
  ・「ヨールカ祭の森の精」 チョールヌイ
  ・「キリストのヨールカ祭に招かれた少年」 ドストエフスキイ
  ・「雪娘」 ソログープ
  ・「父と娘の新年の祝日」 グリーン
  ・「車両長 ―これぞまことのクリスマス物語―」 クプリーン
  ・「クリスマス・シーズンに」 チェーホフ
  ・「うすのろ ―過ぎし昔のクリスマス物語―」 ワグネル
  ・「真珠のネックレス」 レスコフ



  大阪生まれ大阪育ちの私にとって、冬とはただひたすらに青空と、ひりつくような乾燥の季節である。
 吐く息は白く濁り、寒さに空は澄み渡る。雪は時折ちらつく程度であり、僅かに積もっても昼には泥水と化す。冬の冷たさも命を奪うほどの残酷さを見せはしない。
 対して本書で何人もの作者が描き出すロシアの冬は息も命も凍り付かせるほどに冷たく、積もる雪は深く白い。またそれ故に、クリスマスの煌びやかさが空気中に漂う微少な氷や屋根から伸びる氷柱に眩く反射する。
 記事の続きはコチラから。


 今気が付いたけれど、ゾーシチェンコの作品がこの一冊にも収録されていたのね。

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